過去俺

10/23 自画像もいよいよ終盤に近づいてきた。肌の色の調整は見た感じ良し。しかし艶や透明感が無いので、最後につや出しジェルとつや消しジェルを混ぜ合わせて塗る事にする。髪の毛は意外と早く終わりそう。ランプブラックをクリアジェルで上から塗れば、下地にどんな色が置いてあろうとも調整が出来る。そしたら公開だ。

 他のものも進んでいる。といっても削っているだけが多いが、なかなかバランスが取れなくて難しい。削っては下書きをしてまた削る。その繰り返しだ。でもおかげで下書きのイメージがどれほど重要なのか、うすらぼんやりと分かってきた。そして面割りの時が楽しい。どんな立体ならイメージ出来るのか分かるからだ。削りながら形を探るのも面白い。こんな面にして、暗い部分はもっと深く掘ってしまおうとか、その場で色々考えて実行出来るのが良い。立体は良い。その分手間と時間がかかるけど、それは数を重ねていけば短縮出来ていくだろうし。

 ただ下書きとか、絵を描かなくなってきたのが問題だ。ちょっと無理矢理にでも描いた方が良いかもしれないな。テーマもそこらへんから浮かんできたらメモしておいて。

 

 


10/24 自画像立体、完成。ついにというかやっとというか。肌の質感はもう今はこれ以上無理。道具を新しく買わないとダメっぽい。ガッシュと筆で出来るのはここまでのようだ。

 でも結構良い感じだ。なかなか見応えある。気に入ってるよ。造形がアレな分、塗りに徹したもの。似てないけど。正面から見ると片桐はいりっぽい目に見えるんだ。俺と片桐はいりの共通する部分ってことだな。シミも黒子もムラも毛穴も描いたんだもの。ちょっと不思議な生々しさが出てるのが嬉しいね。笑える。自分とにらめっこしてるみたいで、笑えて若干イラッとくる。こいつ可愛げねぇなーって思える。それが良い。

 ガッシュはキチンと効果を発揮するようなので、これからも信頼がおけることがわかった。どうも印象として、仕入れた知識は基本的にプラスチックモデルの可動するものを塗装する場合に限っていたようだ。まぁ情報として仕入れやすかったのもあるわけだけど、塗装はそんなに難しく考えなくても良いかもしれない。しっかりした下地があれば、問題なく塗れる。溶剤の関係で剥がれやすくなったりするのもあるけど、それは順番を守って塗装していけばそこまで怖くない。ただ、道具は持っておいて損は無いということか。無いと出来ない表現もある。

 造形に関しては、首からおざなりになっているのが問題だな。ちゃんとまとめる事が次の一歩になる事は間違いない。それに関してはまた別の機会で着手する。とにかく、やっと終わった。終わらせる時がいつも怖いけど、手を加えなくていいやって思えるのは気分がスーッとしていい。ぐっすり寝られそうだ。

 自画像、次作る時はもうちょいキレイにまとめるぞ。面白い造形の別のアプローチをしような。

 

 


10/25 マスク軍団の粘土盛りつけ。今日は大変暖かい一日で、日光もさんさんと降り注いでいた為、粘土は非常に乾きやすかった。まだまだ形が安定しなさそうだが、もうちょいで決まりそうな感じもする。明日削ればまた違う感想を得るのだろうが、今回はあまり時間がないので早めに形は決定するつもり。晴れが続いてくれれば都合がいいんだけどねー。

 「やる夫の魔王の道」というスレッドを弟から教えてもらったので、昨日今日にかけて見ていた。ところどころ抜けているとも思ったがそんな事はどうでもよい。作品の熟成のさせ方が気持ちのいい作品だった。既存のキャラクター達が演じる役は、どれもこれも心地良いバランスで嫌みがなく、またそれぞれの持ちネタというか原作ネタなどを必要としないほど使いこなされていた。展開の順序もよく考えられていて、全体に作者の意図が散りばめられ、計画と計算を妥協しない作品となっていた。元は自分が昔描いた脈絡も無いストーリーだったらしく、それを練り直してスレッドとして公開したとのことだった。

 何より、自分の理想とし納得するエンディングに落とし込むまでの研鑽を後書きで描いていたのが非常にためになった。練りに練った形跡をおしげもなく見せるというのは、懐が広い。自分の望むエンディングにとどまらず、納得出来るまでに要素を削ぎ落として継ぎ足して形を出すと言うのは、なかなか難しい。やはりただの自己満足で終わってしまう事が十分にあるからだ。特に私は、自分を無意識のうちに抑えるくせがついていると未だに思うのでこころしておきたい事だ。そんなわけで大変心にしみた作品だった。

 あれやりたいこれやりたいと、言葉にするのは簡単だが言葉にした時点である程度自己満足出来てしまうので、言わないようにしている。未来への展望などを語れるだけの野望があればそれも良いと思うが、あいにく言葉にするだけで満足出来てしまう程に私は飽きやすい。なので一旦秘めておく事にする。中身には何も無いかもしれんけどね。